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労働契約法 解説

労契法第17〜20条 / 一般常識

労働契約法の目的・体系

第1条(目的)e-Gov↗

労働者の保護を図りつつ、個別の労働関係の安定に資することを目的とする。
民法の特別法として、労働契約の締結・変更・終了に関する民事ルールを定める。
罰則規定はない(違反しても刑事罰なし、民事上の効果のみ)。

無期転換申込権(5年ルール) 労契法第18条e-Gov↗

要件

同一の使用者との間で締結した2以上の有期労働契約の通算契約期間が5年を超えた場合、
労働者は、現在の有期労働契約の契約期間が満了する日までの間に、
使用者に対して無期労働契約への転換申込みをすることができる。
項目内容
通算期間のカウント同一使用者との有期契約の通算期間(空白期間6か月以上はリセット)
申込みのタイミング現在の有期契約期間中に申し込む(満了日までに)
申込みの効果使用者の承諾なしに当然に無期契約が成立(申込み=契約成立)
無期転換後の労働条件別段の定めがない限り従前の有期と同じ(職種・勤務地変更は別途必要)
特例(5年超)研究者・高度専門職(年収1,075万円以上)は10年超まで特例あり(専門的知識等を有する有期雇用労働者等の特別措置法)
空白期間(クーリング期間)のルール
有期契約の間に6か月以上の空白期間がある場合、その前の契約期間は通算に含まれない(リセット)。
ただし、直前の有期契約が1年以上の場合は空白が3か月超でリセット(比例計算)。

雇止め法理 労契法第19条e-Gov↗

雇止めが無効となる2つのケース

以下のいずれかに該当する場合、使用者が雇止めをすることは、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められない限り無効となる。

①(第19条第1号)有期契約が反復更新されてきた実態から、無期契約と同視できると認められる場合
②(第19条第2号)労働者において有期契約が更新されると期待することに合理的な理由があると認められる場合

雇止め法理は、判例法理(東芝柳町工場事件・日立メディコ事件)を成文化したもの。適用には「更新の実態」「期待の合理性」の判断が必要。

契約期間中の解雇の制限 労契法第17条e-Gov↗

第17条第1項e-Gov↗

使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。

→「やむを得ない事由」は通常の解雇より厳格な要件(解雇権濫用法理よりも狭い)。

不合理な労働条件の禁止(旧第20条→パートタイム・有期雇用労働法へ移行)

旧労契法第20条 → 現在はパート有期法第8・9条e-Gov↗

有期雇用労働者と無期雇用労働者の間の不合理な労働条件の相違禁止は、
2020年4月(中小企業2021年4月)よりパートタイム・有期雇用労働法(パート有期法)第8条・第9条に統合された。

均衡待遇(第8条):基本給・賞与等の各待遇に不合理な相違を設けてはならない
均等待遇(第9条):職務内容・配置変更の範囲が同じ場合は差別的取扱い禁止

試験対策ポイント

1. 無期転換の「申込みで当然成立」

申込みがあれば使用者の承諾は不要で当然に無期契約が成立する。
転換後の労働条件は別段の定めがなければ従前の有期契約と同じ(賃金・職種等は自動的には変わらない)。

2. 5年カウントとクーリング

通算5年超で申込権発生。空白6か月以上でリセット(直前契約1年以上の場合は3か月超でリセット)。

3. 罰則なし

労働契約法には罰則がない。違反は民事上の効果(契約無効・損害賠償等)のみ。労基法との違いとして頻出。
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