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随時改定(月額変更届)

健保法・厚年法

昇給・降給等により固定的賃金が変わり、継続した3ヶ月の報酬平均が現在の標準報酬月額と2等級以上差が生じた場合に行う随時改定。定時決定(算定基礎届)とは別のタイミングで標準報酬月額を改定する。

継続3ヶ月の平均 2等級以上の差 翌月から改定

月額変更届(随時改定)入力

現在の等級
固定的賃金の変動月 に固定的賃金が変動
事業所区分

変動月から3ヶ月の給与データ

基本給(円) 手当等(円) 報酬合計 支払基礎日数(日)
4月 330,000 円
5月 328,000 円
6月 332,000 円

月別 要件チェック

基本給 手当等 報酬合計 支払基礎日数 要件 判定理由
4月 310,000 円 20,000 円 330,000 円 30 日 充足 支払基礎日数 30日 ≥ 17日(有効)
5月 310,000 円 18,000 円 328,000 円 31 日 充足 支払基礎日数 31日 ≥ 17日(有効)
6月 310,000 円 22,000 円 332,000 円 30 日 充足 支払基礎日数 30日 ≥ 17日(有効)

随時改定 判定結果

3ヶ月平均 報酬月額 330,000 円
算定後 標準報酬月額 340,000 円(第21等級)
現在の 標準報酬月額 300,000 円(第19等級)
等級差 2 等級差 2等級以上 → 随時改定 必要
改定適用月 2026年7月〜
月額変更届の提出が必要です。 第19等級から第21等級へ改定(2等級差)。 2026年7月から新しい標準報酬月額が適用されます。

標準報酬月額表(健康保険・令和8年度)

現在の等級   算定後の等級

等級 標準報酬月額 報酬月額(下限) 報酬月額(上限)
第1級 88,000 円 0 円 93,000 円
第2級 98,000 円 93,000 円 101,000 円
第3級 104,000 円 101,000 円 107,000 円
第4級 110,000 円 107,000 円 114,000 円
第5級 118,000 円 114,000 円 122,000 円
第6級 126,000 円 122,000 円 130,000 円
第7級 134,000 円 130,000 円 138,000 円
第8級 142,000 円 138,000 円 146,000 円
第9級 150,000 円 146,000 円 155,000 円
第10級 160,000 円 155,000 円 165,000 円
第11級 170,000 円 165,000 円 175,000 円
第12級 180,000 円 175,000 円 185,000 円
第13級 190,000 円 185,000 円 195,000 円
第14級 200,000 円 195,000 円 210,000 円
第15級 220,000 円 210,000 円 230,000 円
第16級 240,000 円 230,000 円 250,000 円
第17級 260,000 円 250,000 円 270,000 円
第18級 280,000 円 270,000 円 290,000 円
第19級 現在 300,000 円 290,000 円 310,000 円
第20級 320,000 円 310,000 円 330,000 円
第21級 算定後 340,000 円 330,000 円 350,000 円
第22級 360,000 円 350,000 円 370,000 円
第23級 380,000 円 370,000 円 395,000 円
第24級 410,000 円 395,000 円 425,000 円
第25級 440,000 円 425,000 円 455,000 円
第26級 470,000 円 455,000 円 485,000 円
第27級 500,000 円 485,000 円 515,000 円
第28級 530,000 円 515,000 円 545,000 円
第29級 560,000 円 545,000 円 575,000 円
第30級 590,000 円 575,000 円 605,000 円
第31級 620,000 円 605,000 円 635,000 円
第32級 650,000 円 635,000 円 上限なし

試験対策ポイント

健康保険法 第43条(随時改定)/厚生年金保険法 第23条e-Gov↗

被保険者の報酬が、固定的賃金の変動等により著しく変動した場合、事業主は月額変更届を提出し、 標準報酬月額の改定を申請する。

随時改定の3要件(すべて満たすこと)頻出

  • 固定的賃金の変動があった(基本給・家族手当・通勤手当などの昇降給)
    ※ 残業代・精皆勤手当などの非固定的賃金のみの変動では対象外
  • ② 変動のあった月から継続した3ヶ月間の支払基礎日数がすべて17日以上(特定事業所は11日以上)
  • ③ その3ヶ月の平均報酬月額と現在の標準報酬月額の差が2等級以上

改定の適用月

  • 固定的賃金が変動した月を含む3ヶ月の翌月(変動月から4ヶ月目)から適用
  • 例(当月払い):4月に昇給 → 4・5・6月で判定 → 7月から新標準報酬月額が適用
  • 例(翌月払い):4月に昇給 → 5・6・7月で判定 → 8月から新標準報酬月額が適用

定時決定との関係

  • 随時改定で改定された標準報酬月額は、次の定時決定(9月)まで適用される
  • 定時決定と随時改定が同じ月に重なる場合は、随時改定が優先される
  • ただし2等級以上の差が生じなければ随時改定は行われず、次の定時決定まで据え置き

固定的賃金 vs 非固定的賃金(よく出る区別)

固定的賃金(随時改定の対象) 非固定的賃金(対象外)
基本給、家族手当、役職手当時間外(残業)手当
通勤手当、住宅手当精皆勤手当
日給・時給の単価変更業績連動型賞与

給与が大幅に変わって社会保険料が気になるあなたへ(随時改定)

昇給・降給など給与が大きく変わったとき、社会保険料が見直される「随時改定」の仕組みがあります。

✅ 昇給・降給後3ヶ月経つと社会保険料が改定されます

基本給や通勤手当などの固定的賃金が変動し、変動後3ヶ月の平均報酬月額と現在の標準報酬月額の差が2等級以上ある場合、会社(事業主)が月額変更届を提出し、社会保険料が改定されます(健保法第43条)。改定は変動月から4ヶ月目(3ヶ月の翌月)から適用されます。

✅ 残業代が増えただけでは随時改定の対象になりません

随時改定の対象は固定的賃金(基本給・役職手当・通勤手当など)の変動が条件です。残業代・精皆勤手当のような非固定的賃金のみが増減しても随時改定は行われません。定期昇給や賃金改定があった場合は、会社の担当者に随時改定の手続きが必要かどうか確認してください。

✅ 降給・育児短時間勤務なども随時改定の対象です

育児休業終了後の育児短時間勤務や降給の場合も、要件を満たせば随時改定が行われます。特に育児・介護休業終了後は、申出により通常の随時改定要件(2等級以上の差)を満たさなくても改定が認められる特例制度があります。育児時短勤務で収入が下がった場合は、会社に月額変更届の手続きを依頼しましょう。

根拠法令

健康保険法 第43条・厚生年金保険法 第23条 e-Gov
固定的賃金の変動後3ヶ月の平均報酬と現標準報酬月額を比較し、2等級以上の差がある場合に翌月から標準報酬を改定する随時改定を規定。
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