障害年金 事後重症・基準障害・同一傷病 解説
厚年法第47条の2・第47条の3 / 国年法第30条の2障害年金の3つの請求方式
| 請求方式 | 要件の概要 | 支給開始 |
|---|---|---|
| 認定日請求(原則) | 障害認定日(初診日から1年6か月後等)に障害等級に該当 | 障害認定日の翌月から |
| 事後重症請求 | 障害認定日には未満だったが、その後悪化して65歳前に請求 | 請求日の翌月から(遡及なし) |
| 基準障害(初めて2級) | 複数の障害が重なって初めて2級以上となった日に請求 | 請求日の翌月から(遡及なし) |
事後重症請求(厚年法第47条の2 / 国年法第30条の2)e-Gov↗
要件
① 障害認定日において障害等級に該当しなかったこと(または認定日請求を行わなかった)② その後障害が悪化し、障害等級に該当する状態になったこと
③ 65歳に達する日の前日までに請求すること(厚生年金・国民年金とも)
④ 保険料納付要件(初診日前に所定の納付実績)を満たすこと
重要:遡及支給なし 事後重症は請求日の翌月から年金が支給される。認定日まで遡って支給されることはない。
→ 早期に請求することが重要(状態が悪化したらできるだけ早く申請)。
→ 早期に請求することが重要(状態が悪化したらできるだけ早く申請)。
基準障害(初めて2級)請求(厚年法第47条の3)e-Gov↗
要件
① 以前から障害の状態にあった(既存障害)が1・2級未満だった② 新たに別の傷病が発生し(新規障害)、既存障害と合わせて初めて2級以上になった
③ 新規障害の初診日における保険料納付要件を満たすこと
④ 65歳に達する日の前日までに請求すること
基準障害の年金額は新規障害の被保険者期間ではなく、両方の障害を合算した状態をもとに算定する(認定日は「初めて2級以上になった日」)。
同一傷病・前後の障害の取扱い
同一傷病とは
医学的に同一の傷病が再発・悪化したものは「同一傷病」として扱い、最初の初診日を基準に保険料納付要件等を判断する。一方、医学的に別の傷病として認められる場合は別個の傷病となる。
| ケース | 取扱い |
|---|---|
| 完治後に同じ傷病が再発 | 社会的治癒があれば別の初診日として取扱い可能 |
| 同じ傷病が継続(社会的治癒なし) | 最初の初診日で判断(再発でも初診日は変わらない) |
| 因果関係のある別名の傷病 | 同一傷病として取扱う場合あり(例:糖尿病→糖尿病性腎症) |
65歳の壁(請求期限の重要性)
事後重症・基準障害は65歳前に請求が必要
事後重症請求・基準障害請求はいずれも、65歳に達する日の前日までに請求しなければならない。65歳以降に請求しても受給権は発生しない。
ただし、65歳前に障害等級に該当し、かつ65歳前から請求済みの場合は問題ない。
→「65歳を過ぎたから認められない」のは事後重症・基準障害の場合のみであり、認定日請求は65歳以降でも可能(5年の時効に注意)。
試験対策ポイント
1. 「請求日の翌月から」遡及なし
事後重症・基準障害は遡及支給なし。年金は請求した月の翌月から支払われる。認定日請求(原則)は認定日の翌月から支給可能(ただし5年時効)。
2. 65歳の壁は事後重症・基準障害のみ
通常の認定日請求に65歳制限はない(受給権発生時期の問題はあるが)。事後重症・基準障害は「65歳に達する日の前日まで」に請求が必要。
3. 基準障害の「初めて2級」の意味
既存障害(軽度)+ 新規障害 → 合わせて初めて2級以上。保険料納付要件は新規障害の初診日で判断する。
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