中高齢寡婦加算・経過的寡婦加算 解説
厚年法第62条・附則第73条中高齢寡婦加算(厚年法第62条)e-Gov↗
加算の趣旨
40歳以上の子のない妻、または40歳到達時に子がなくなった妻は、国民年金の遺族基礎年金を受けられない。そのため、65歳到達までの間、
遺族厚生年金に中高齢寡婦加算を上乗せして支給する。
支給要件
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 妻(女性に限る) |
| 年齢要件 | 夫の死亡当時、妻が40歳以上65歳未満であること |
| 子の要件 | 子のない妻、または子が全員18歳年度末(障害は20歳)を超えて遺族基礎年金が消滅した時点で40歳以上であること |
| 加算期間 | 加算開始から妻が65歳に達するまで |
| 加算額 | 遺族基礎年金の3/4相当額(令和6年度:596,300円×3/4 ≒ 585,700円) |
65歳に達すると消滅:妻が65歳に達すると中高齢寡婦加算は終了し、代わりに自分の老齢基礎年金を受給する。
経過的寡婦加算(厚年法附則第73条)e-Gov↗
加算の趣旨
昭和31年4月1日以前に生まれた妻は、老齢基礎年金に加入期間の上限があるため、65歳以降に受け取る老齢基礎年金額が少なくなる。この減少分を補うために加算される。
支給要件・特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 昭和31年4月1日以前生まれの妻 |
| 開始時期 | 妻が65歳到達(中高齢寡婦加算の終了と同時に切り替わる) |
| 加算額 | 中高齢寡婦加算額 − 自分の老齢基礎年金満額(生年月日に応じた逓減額) |
| 計算 | 昭和31年4月1日以前生まれの場合、加入期間の制約による老齢基礎年金の不足額を補う |
※令和6年以降、昭和31年4月1日以前生まれの対象者が65歳を超えている場合のみ支給される経過措置。
中高齢寡婦加算 vs 経過的寡婦加算 比較
| 項目 | 中高齢寡婦加算 | 経過的寡婦加算 |
|---|---|---|
| 根拠条文 | 厚年法第62条 | 厚年法附則第73条 |
| 対象者 | 40歳以上65歳未満の子のない妻 | 昭和31年4月1日以前生まれの妻 |
| 支給期間 | 40歳(または子消滅時)〜65歳未満 | 65歳以降(恒久) |
| 加算額 | 遺族基礎年金の3/4相当 | 中高齢加算額 − 老齢基礎年金満額(生年月日別) |
| 65歳での扱い | 消滅(老齢基礎年金に切替) | 65歳から開始 |
| 両者の関係 | → | 中高齢寡婦加算の「継続版」(金額は小さくなる場合が多い) |
試験対策ポイント
1. 「40歳以上・子なし」がキーワード
中高齢寡婦加算の加算要件は「40歳以上」かつ「子がいない(または子が全員年齢到達)」。子のある妻は遺族基礎年金を受けるため加算不要。子がいなくなったとき40歳未満であれば対象外。
2. 加算額は遺族基礎年金の3/4
中高齢寡婦加算額=老齢基礎年金満額 × 3/4。遺族基礎年金の加算額(子1人目・2人目分)と混同しないこと。
3. 65歳で切り替わる
65歳到達で中高齢寡婦加算は消滅し、経過的寡婦加算(昭和31年4月1日以前生まれのみ)に切り替わる。65歳以降は自分の老齢基礎年金を受給するため、経過的加算で不足分のみ補填。
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