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建設業 請負・一括有期事業 労働保険適用解説

建設業は元請・下請が複層的に関わる特殊な事業形態です。労災保険と雇用保険で適用の仕組みが異なる点が試験で頻出です。

数次の請負における労災保険の適用(徴収法第8条)e-Gov↗

原則(一括):数次の請負による建設の事業は、元請負人(元請)のみが事業主とされ、下請負に係るすべての労働者の労災保険料を元請が一括納付します。

下請負人の扱い:下請負人は事業主とはなりません(労働関係が生じた場合でも、保険料の納付義務は元請にある)。

雇用保険は別:雇用保険については元請一括とならず、各事業主ごとに個別に保険関係が成立します。

頻出誤答パターン:「雇用保険も元請に一括」→ 誤り。雇用保険は各請負業者ごとに適用。

有期事業の一括(徴収法第7条)e-Gov↗

意義 小規模の有期事業(建設・立木伐採)を、同一事業主の複数の事業をまとめて1つの継続事業として扱う制度
対象(建設) 請負金額が1億8,000万円未満(消費税込)かつ概算保険料が160万円未満の工事
効果 個別の保険関係成立届・概算保険料申告書の提出が不要。まとめて年度更新で処理
対象外(単独有期) 一括の要件を超える大規模工事は単独の有期事業として扱い、個別に保険関係を成立させる

労災・雇用保険の適用関係まとめ

保険種別 建設業(数次の請負)の扱い 根拠
労災保険 元請に一括。下請の労働者も元請の保険対象。元請が全労働者の保険料を納付 徴収法第8条
雇用保険 各事業主ごとに独立して適用。元請に一括されない。各請負業者が自社労働者の保険関係を管理 徴収法第8条ただし書き

下請負人への保険料負担転嫁の禁止(徴収法第9条)e-Gov↗

元請負人は、下請負人に係る保険料(労災)について、下請負人に負担させることはできません(禁止規定)。
ただし、元請負人と下請負人は、請負契約において保険料相当額を請負代金に含めて合意することは差し支えありません。

試験頻出ポイント

  • 労災保険:建設業の請負は元請が一括して保険関係を管理・保険料を納付
  • 雇用保険:元請一括ではなく、各事業主(下請含む)ごとに適用
  • 有期事業の一括:1億8,000万円未満かつ160万円未満が一括の要件
  • 下請に保険料を転嫁することは禁止
  • 単独有期事業:要件超の大規模工事は個別に保険関係成立届が必要
根拠法令:労働保険の保険料の徴収等に関する法律(徴収法)第7条(有期事業の一括)・第8条(下請負事業の一括)・第9条(保険料転嫁禁止)
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