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社会保険制度 死亡給付 横断比較

労災・健保・国年・厚年・雇用

死亡給付 一覧比較表

科目 給付名 支給要件 金額・内容 受給者
労 災 遺族補償年金
(業務災害)
業務上死亡 給付基礎日額×153〜245日分(遺族数により)
+遺族特別支給金315万円(一時金)
生計を同じくする遺族(優先順位あり)
遺族補償一時金
(業務災害)
年金受給者がいない場合等 給付基礎日額×1,000日分 遺族(年金受給者なしの場合)
葬祭料
(業務災害)
業務上死亡 31万5千円+給付基礎日額×30日分
(または給付基礎日額×60日分)の多い方
葬祭を行う者
健 保 埋葬料 被保険者が死亡 5万円(定額) 生計を同じくしていた家族(被扶養者優先)
埋葬費 被保険者死亡・家族なし 実際の埋葬費用(5万円上限 埋葬を行った者(家族なしの場合)
国 年 遺族基礎年金 被保険者等が死亡・子のある配偶者または子 816,000円+子の加算(第1子・第2子各234,800円、第3子以降各78,300円 R6年度) 子のある配偶者または子
死亡一時金 遺族基礎年金等の受給なし・保険料納付月数36月以上 120,000円〜320,000円(納付月数により) 生計を同じくしていた遺族(優先順位あり)
寡婦年金 夫(第1号)が死亡・婚姻10年以上・妻60〜65歳 夫の老齢基礎年金額の3/4 妻(60〜65歳の間)
厚 年 遺族厚生年金 被保険者等が死亡 報酬比例部分×3/4
(300月未満はみなし300月)
配偶者・子・父母・孫・祖父母(優先順位あり)
中高齢寡婦加算 妻が40歳以上・子なし 遺族基礎年金の3/4相当 妻(40〜65歳)
雇 用 死亡による受給資格消滅
(給付なし)
雇用保険には遺族向けの死亡給付はない
(失業給付は本人のみが受給権者)
国 保 葬祭費 被保険者が死亡 条例・規約で定める額(自治体により異なる・一般的に1〜7万円) 喪主・葬祭執行者

頻出ポイント:給付間の調整・優先順位

健保の埋葬料 vs 国保の葬祭費

健保の埋葬料は定額5万円(被保険者の家族が受給)。
国保の葬祭費は条例等で決まる額(一般に1〜7万円)。
健保は「埋葬料(家族あり)/埋葬費(家族なし)」と名称が変わる点に注意。

遺族基礎年金と死亡一時金の関係

遺族基礎年金と死亡一時金は原則として併給されない(どちらかを選択)。
ただし、遺族基礎年金の受給権者でない遺族がいる場合は死亡一時金が支給される場合がある。

寡婦年金と死亡一時金の選択

寡婦年金と死亡一時金は、同時に受けることはできない(どちらか選択)。
どちらが有利かは婚姻期間・保険料納付月数・妻の年齢で異なる。

主要な遺族の受給順位

制度受給者の優先順位
遺族補償年金(労災) 配偶者(妻は年齢不問・夫は55歳以上)>子>父母>孫>祖父母>兄弟姉妹(同順位は連帯)
遺族基礎年金(国年) 子のある配偶者、または子(子のみの場合)のみ対象(子なし配偶者は対象外)
遺族厚生年金(厚年) 配偶者・子 > 父母 > 孫 > 祖父母(夫・父母・祖父母は55歳以上に限る)

試験対策ポイント

1. 雇用保険には死亡給付なし

失業等給付・育児休業給付は本人のみが受給権者。遺族への死亡給付は存在しない。

2. 健保埋葬料は「5万円・定額」

健保の埋葬料は5万円固定(実費ではない)。埋葬費は実費(上限5万円)。
国保の葬祭費は条例・規約で決まる(定額ではない)。

3. 遺族基礎年金は「子のある」配偶者のみ

子のない配偶者は遺族基礎年金の受給権なし(国年)。
厚年の遺族厚生年金は子のない配偶者にも受給権がある(この差が頻出)。